乗鞍高原温泉の幻の「湯の花」

日本の農業限界地でもある乗鞍高原の鈴蘭。旅館、山荘、ヒュッテ、ペンションといろいろな宿泊施設が並んでいますが、ここに引かれている湯が「乗鞍高原温泉」(休暇村は安曇乗鞍温泉、他にわさび沢温泉、すずらん温泉が湧いています)。
実はこの温泉、乗鞍岳山中の源泉から7.7kmも引き湯されているのです。実にその標高差540m。つまり、湯川上流標高2000m地点が源泉というワケなのです(下の地図参照/源泉地帯は火山ガスの危険のため立入禁止)。

乗鞍高原温泉は、温泉力たっぷりの硫黄泉

「にごり湯」ブームで一時、評判になった白骨温泉も実は源泉は同じ。
じゃあ、乗鞍高原温泉もにごり湯かといえば、答えはNO!
「乗鞍高原温泉にしろ、白骨温泉にしろ硫黄泉(単純硫黄温泉)なので、本来のにごり湯ではありません」と解説するのは、温泉ソムリエの板倉あつしさん。
「温泉は空気に触れるとその瞬間に酸化します。湯口では透明でも、酸化すると白濁が進むわけです」とのこと。
乗鞍高原温泉の宿や、公共露天風呂の「せせらぎの湯」に入浴してみましたが、たしかに濁ってはいません。
湯船の底をかき混ぜると、沈殿した湯船が舞い上がるだけ。
「毎日掃除をして、源泉を掛け流しにすればにごり湯とは言えないですよ」とは、乗鞍高原温泉の旅館「けやき山荘」ご主人、忠地泰治さんの解説です。
201507270303乗鞍高原の無料露天風呂「せせらぎの湯」を取材中の温泉ソムリエ・板倉あつしさん

では、どうして白骨はにごり湯のイメージがあるのかと言えば、某旅行雑誌の女性編集長が、「混浴でも女性に入りやすいから」などの理由で、積極的ににごり湯特集を組んだから。
実際は、にごらない乗鞍高原の湯ですが、入浴して驚くのは豊富な湯の花。掃除をしないとパイプが詰まるというのも頷けるほどの湯の花の量です。

天然「湯の花」は幻の品になりつつある

「湯の花」は、乗鞍岳山中の源泉で採取した湯の花を2ヶ月ほど天日干しし、粉状に砕いた湯の花は袋詰めして、乗鞍高原のけやき山荘などの旅館、湯けむり館(日帰り入浴施設)、中之屋(そば屋)、土産屋などで販売されています。

「乗鞍高原では昭和9年頃から採取したようですが、現在では生産量が限られています。今も昔と変わらない手作りなので売り切り御免といった感じです」(けやき山荘の忠地さん)。
忠地さんの話によれば、「ちょっぴり幻となりつつある湯の花」なんだそうな。
けやき山荘・忠地泰治けやき山荘のご主人・忠地さん

家庭で使うには注意が必要

「酸性が強いので、風呂に入れると風呂釜がダメになります。循環式・追い焚き式のお風呂には使用できません」ということ。
マンションなどのユニットバスでも入浴後はすぐに湯を流し、シャワーですすいでおかないと、パイプが腐食したり、鎖が黒く変色してしまいます。
水虫対策に足湯にするとか、少し工夫が必要かも知れません。

「切り傷の治りも早くなります」
「湯上がりに保湿剤を塗るとさらに効果的(酸性が強いので肌が弱い人はシャワーで洗い流した方が無難)」
「まさに温泉気分が味わえる」
「家中に温泉臭が漂い、入浴後のパジャマも硫黄臭が・・・」
「むちゃくちゃ温まる」

というのが取材班の感想です。
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